北の国から”シロクマのtokidoki通信”No.10【十勝連峰(オプタテシケ山~富良野岳)編】

オプタテシケ山山頂 遠くにトムラウシ山が見える。
オプタテシケ山山頂 遠くにトムラウシ山が見える。

【山行形態】 夏山 (縦走) 

【日  時】 2012年9月下旬 (二泊三日)
【場  所】 北海道 大雪山・十勝連峰

         (オプタテシケ~富良野岳(原始ヶ原))

【内  容】

 先日の表大雪(トムラウシ~旭岳)の縦走の折、トムラウシ山から見た三角の端麗なオプタテシケ山、その後ろに折り重なるように連なる十勝連峰の雄大な姿が目に焼き付いたところだが、今回はこの十勝連峰を北側から縦走する形となった。

 最終日が若干崩れたものの問題はなく、概ね好天の下、変化に富んだ十勝連峰の山々の稜線歩きは素晴しかった。普段入りにくいトムラウシ~オプタテシケ間の状況も把握できよかった。ただ、一日の行程も長く、また、秋で水が取れ無い心配から予備の水を数リッター余分に背負っていたこともあり、三日間の行程はそれぞれハードであったが、全体としてとても充実感のある山となった。

 なお、今回は、先週愛山渓・黒岳に入ってから一週間となるが、依然紅葉の状況は良くない、今年は全体的に紅葉の時期が一週間から十日遅れているといわれているが、今回のルート上では、ナナカマドなどはすでに葉を落としていたり、葉先が茶色にかれていたりしており、場所によっては、はっきりとした紅葉が見られないまま推移していく可能性もあると思われる。  

 ※ 詳細・写真は”続きを読む”をクリック。

 大雪山は表大雪、十勝連峰を繋ぐ大縦走も一つの魅力となっている。縦走は、表大雪の旭岳・ 黒岳から、十勝連峰の十勝岳・富良野岳まで、三泊四日以上掛けて行われることが多い。このうち、表大雪と十勝連峰を繋ぐ位置に当たる、トムラウシ山、オプタテシケ山周辺の避難小屋等は、トムラウシ側のヒサゴ沼避難小屋(同キャンプ指定地)、南沼のキャンプ指定地、十勝側のオプタテシケ北側の双子池のキャンプ指定地、あるいはさらに南の美瑛富士避難小屋(同キャンプ指定地)となり、いずれの避難小屋・キャンプ指定地を繋ぐとしても長い行程となり、縦走する場合はこの区間のこなし方に工夫がいる。

このようなことから、キャンプ指定地外であるが稜線途中で水がとれる三川台にも、キャンプをする事例が見られるなど課題のある区間となっている。今回はそのあたりの状況を含め登山道、キャンプ指定地・避難小屋の状況等の把握を行った。

 

(キャンプ指定地・避難小屋の状況)

 先にも記した通り、トムラウシ山~オプタテシケ山間が長いこともあり、三川台や稜線部の平坦地など、キャンプ指定地以外のキャンプ跡がところどころ見られた。

 

 双子池キャンプ指定地は、オプタテシケ山の北山麓に位置する。最低鞍部から少し登った傾斜地にある。水はキャンプ指定地奥のガリー状の個所が水場。九月下旬現在は、ほとんど流れておらず、比較的きれいなたまり水状態。当方は浄水器を使用したが煮沸すれば十分使えそう。

 

 上ホロカメトック避難小屋は、稜線から新得側に少しだけ下った場所にある。とても素敵なロケーション。小屋、トイレともきれいに使われていた。扉も最近修理された様子。

 扉に「熊へお願い ここは人間が登山ときに避難するための小屋です。周りに住まないでください。食べ物はありません。」と書かれていて、ユーモラスでおかしかった。

 ※ 8月末頃、この避難小屋周辺に、若熊が住み着いており、多数の登山者に目撃されていた。

      http://blog.kamifurano.jp/?eid=1246170

 

 また、今回は立ち寄らなかったが、ルート上に美瑛富士避難小屋がある。この小屋はオプタテシケ登山の際拠点として利用されるが、トイレがなく、小屋周辺でのトイレ利用が課題となっている。

※別途、山のトイレを考える会の行事で九月初め小屋周辺の清掃に参加した。このおり、野外でトイレに使用されたティッシュの回収など、小屋周辺で十数か所のトイレ跡を発見トイレ使用紙を回収。

 トイレのない山小屋では、後から来た人を不愉快にさせないため、また、トイレ使用のための道の拡大による植生の衰退などを起こさないためにも、やはり携帯トイレの利用・持ち帰りが基本であり、マナーであると思われる。  

 

<参考>

○野営指定地等

http://www.daisetsuzan.or.jp/daisetsu/yobi3.htm

○大雪山国立公園連絡協議会HP

 ※基本情報に加え、マイカー規制、ヒグマの出没情報など時々の情報が掲載される。

http://www.daisetsuzan.or.jp/

(キャンプ指定地・避難小屋)

※ 双子池キャンプ指定地の様子

※ 上ホロカメトック避難小屋の様子

※ 美瑛富士避難小屋(別途訪れた、九月上旬の清掃登山時の様子を含む)

【行程】

<1日目>

6:58上俵真布林道登山口(終点より2・2km手前ゲート) → 7:30林道終点7:33 → 9:23扇沼山(1615m)9:30 → 11:45三川台 → 11:58三川台水場12:23 → 13:15ツリガネ山13:22 → 14:38コスマヌプリ14:55 → 16:25双子池キャンプ指定地

 

※注意 上俵真布林道の通過については、あらかじめ、森林管理署から入林許可を得て鍵を借りる必要あり。また、林道終点から手前、2キロ強の区間は災害等の関係で現在林道は利用できず、徒歩となる。

 

<2日目>

5:10双子池キャンプ指定地 → 6:57オプタテシケ山7:13 → 8:20ベベツ岳8:25 → 8:55石垣山9:05 → 9:25美瑛富士避難小屋への分岐 → 9:52美瑛岳・美瑛富士分岐9:58 → 10:17美瑛富士10:18 → 10:35美瑛岳・美瑛富士分岐10:40 → 11:28美瑛岳分岐11:30 → 11:40美瑛岳11:55 → 12:03美瑛岳分岐12:10 → 13:30鋸岳・平ヶ岳コル13:35 → 14:07十勝岳(2077m)14:23 → 14:38大砲岩 → 15:12上ホロカメットク避難小屋

 

<3日目>

6:28上ホロカメットク避難小屋 → 6:42上ホロカメットク山 → 6:55かみふらの岳 → 7:30三峰山 → 8:16富良野岳分岐8:26 → 8:50富良野岳(1919m)9:05 →原始ヶ原山端(1360m付近) → 11:03原始ヶ原入口分岐11:08 → 11:22三の沢渡沢点11:30 → 12:17ニンクルの森駐車場

<フォトギャラリー>

扇沼山からの十勝連峰 手前は扇沼(硫黄沼)
扇沼山からの十勝連峰 手前は扇沼(硫黄沼)
遠く旭岳、白雲岳を望む。手前は黄金が原
遠く旭岳、白雲岳を望む。手前は黄金が原
三川台方向、奥はトムラウシ山。
三川台方向、奥はトムラウシ山。
三川台付近から南を望む。三角形はオプタテシケヤマ。今日の泊りはあの山のふもと。遠い・・・。
三川台付近から南を望む。三角形はオプタテシケヤマ。今日の泊りはあの山のふもと。遠い・・・。
稜線から振り返ると、トムラウシ山の双耳峰
稜線から振り返ると、トムラウシ山の双耳峰
やっとたどり着いた、オプタテシケ山山麓、山の北側に双子池キャンプ指定地がある。
やっとたどり着いた、オプタテシケ山山麓、山の北側に双子池キャンプ指定地がある。
双子池キャンプ指定地から見る朝日
双子池キャンプ指定地から見る朝日
近くから見るオプタテシケ山はなかなか雄々しい。。
近くから見るオプタテシケ山はなかなか雄々しい。。
オプタテシケ山から北方を見る。昨日はこの稜線を越えてきた。トムラウシの双耳峰がよくわかる。
オプタテシケ山から北方を見る。昨日はこの稜線を越えてきた。トムラウシの双耳峰がよくわかる。
オプタテシケ山からの南方向。美瑛富士、美瑛岳など十勝連峰の山々が連なる。今日はこれを越えていくのだ。
オプタテシケ山からの南方向。美瑛富士、美瑛岳など十勝連峰の山々が連なる。今日はこれを越えていくのだ。
堂々とした姿の美瑛岳  このころから少し雲行きがおかしくなる。雲の中に入るとパラパラ雨が降ってくる。
堂々とした姿の美瑛岳  このころから少し雲行きがおかしくなる。雲の中に入るとパラパラ雨が降ってくる。
美瑛岳から十勝岳を望む。火山特有の荒れた山稜が続く。
美瑛岳から十勝岳を望む。火山特有の荒れた山稜が続く。
十勝岳に向け稜線を行く。まだまだ遠い。
十勝岳に向け稜線を行く。まだまだ遠い。
平ヶ岳付近から見た十勝岳山頂。荒涼とした風景が何とも言えない。
平ヶ岳付近から見た十勝岳山頂。荒涼とした風景が何とも言えない。
十勝岳火口群。左の少しとがった頂は前十勝
十勝岳火口群。左の少しとがった頂は前十勝
十勝岳山頂から南を望む。奥には明日の行程、富良野岳が見える。
十勝岳山頂から南を望む。奥には明日の行程、富良野岳が見える。
素敵なロケーションの上ホロカメトック避難小屋。冬にも頼りになる。
素敵なロケーションの上ホロカメトック避難小屋。冬にも頼りになる。
今回の最終到着の頂 富良野岳。どっしりとして雰囲気がある。
今回の最終到着の頂 富良野岳。どっしりとして雰囲気がある。
雲間に見える、原始ヶ原。あそこが最終目的地
雲間に見える、原始ヶ原。あそこが最終目的地
幻想的な原始ヶ原。やっと着いた。結構遠かった。ふーー。
幻想的な原始ヶ原。やっと着いた。結構遠かった。ふーー。

(秋の訪れ)

<ヒグマ・・・>

 ※ 今回、数個所で足跡をみた。  でっかい・・・・!!

 

※ 「北の国から”シロクマのtokidoki通信”」は、2012年7月に北海道に住むこととなったⅠ江が、会の皆さんに忘れられないよう北海道の山やスキー、自然の情報を不定期に発信しすることを目的に、”季節時々(tokidoki)の北海道の情報”を、”ときどき(tokidoki)”、載せていく”予定”のこのブログ上のバャーチャル(仮想)の通信です。 (2012年7月16日創刊)

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コメント: 2
  • #1

    M森 (木曜日, 27 9月 2012 22:38)

    連日、十時間近い行動、天気に恵まれ何よりでした。
    美瑛、十勝はGWにスキーで登りましたが、トムラウシへの稜線は未踏。ぜひ、富良野岳から縦走したいと思いました。扇沼は立ち寄れるのでしょうか?

  • #2

    shirokuma (金曜日, 28 9月 2012 14:42)

    いつも読んでいただきありがとうございます。
    おたずねの扇沼ですが、春はわかりませんが、少なくとも現在夏道は無いようです。

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