北の国から”シロクマのtokidoki通信”No.23【五月の羊蹄山頂からザラメの大斜面を滑走】

【山行形態】 山スキー

【日  時】 2013年5月10日(金)

【場  所】 北海道 羊蹄山(神社の沢ルート )

【メンバー】 A元(会友)、I江 他会メンバー 計3名    ※ Lは他会メンバー  計画書は他会にて提出

【天  候】 晴天

【行動概要】

 連休はA元さんとの日高カクエク周辺の縦走をする計画であったが、直前にI江がインフルエンザにかかりやむなく中止となった。そこで連休後半に恒例の羊蹄山計画を計画を立てたが、オホーツク沖の低気圧が居座り、北海道の天気予報がくるくる変わる状況。結局天候は回復せず流れてしまった。

 せっかくここまで続けてきた「毎月羊蹄山山頂に登ろう計画?」でもあり、加えて羊蹄山でスキーを使えるのもあとわずか、できれば山頂からの滑走を果たしたいとの思いで、天気予報をにらみつつ、平日ではあるが、天候が期待できる5/10金曜日に決行することとした。

 今回は、2月に真狩側から登った折に見た、頂上・外輪から繋がる大斜面を滑りたくて神社の沢コースを選んだ。このコースは、羊蹄山外輪真狩側ピーク(1840m)から、上部大斜面、デルタ状下部大斜面など適度な傾斜の斜面を一気に標高差1500m滑走することができるとのこと。山頂からの滑走は、昨年二月TSMCのメンバーでTr田リーダーの下、喜茂別コースから登り果たしたが、このときは雪はパウダーであったものの山頂付近は視界が悪く、山頂から山麓に向けて一気に滑り込むといった感じではなかったので、今回、ザラメの大斜面を山頂から一気に滑ることを楽しみに臨んだ。 

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 朝5時に札幌を出発、中山峠を越え喜茂別に入ると、山麓近くまで雪に覆われた羊蹄山がクッキリと見えている。雪もたっぷり、天候も完璧だ。

 真狩集落から山側に少し入った、墓地の沢・神社の沢取り付きとなる除雪終了地点に車を置き早々に出発する。 

 今回I江は、前回4月の羊蹄山以来ひと月ぶりの山行となり、この間インフルエンザなどで、二週間程度ほとんど体を動かしていなかったので、体力面で少し不安であった。案の定、最初の2本、2時間までは順調であったが、気温が上がり始め、傾斜もきつくなってきた1200mあたりで、ペースダウン。A元さんたちには先行してもらい、マイペースで登らせてもらう。

 快晴無風のなか、気温も上昇してくる。昨年の連休の反省を踏まえ、帽子、水分補給など熱中症対策に気を付けながら、黙々と登る。結局、先行したA元さんに遅れること35分、5時間55分でやっとのこと羊蹄山外輪、真狩側ピーク(1840m)に到着。先に到着し休んでいたA元さんたちは、山頂付近の雪の状態も良いので予定通りお鉢に滑り込むこととなった。残念だが、I江は下山の滑走にそなえ休息を取ることとし、お鉢はまたの機会に取って置くこととする。A元さんたちは気持ちよく滑り込み元気よく登りかえしてきた。

 お鉢班も再度合流し、いよいよ羊蹄山・外輪てっぺんからの滑走となる。出だしは少しハイマツ、岩が出ていることから慎重に進むが、間もなく、上部大斜面となる。ここからは、楽しみながら一気に滑る。上部はザラメの上に比較的新しい雪が少し乗っており若干足を取られる個所もあったが、全体的には適度なザラメで気持ち良く滑ることができた。1300m付近からは下部大斜面に入る。夏道から離れ神社の沢コースに入るため少し左より、神社の沢を意識して滑り降りる。1000m付近まで降りてくると樹木が出てくるが、このあたりは疎林であり、まだまだ気持ちよく滑ることができる。とはいえ、もう足は疲れており、ゆっくりと木に注意しながら進み、三俣まで到着。このあたりで、標高560m程度となるので約1300mを一気に滑り降りたこととなる。しばらく休み余韻に浸る。あとは緩斜面を流し、取り付きの駐車場へ。

 今年、羊蹄山山頂は5回目となるが、これまで4回は天候や雪面状況などから山頂からの滑走ができなかったが、今回は晴天に恵まれ、一気に標高差1500mのザラメの大斜面を滑走し、春スキーを満喫した。

 下山後は、真狩の温泉に入りその後、帰り途中に羊蹄山山麓を倶知安側に回り込み、比羅夫側のルートの偵察を偵察を行った後札幌に向かった。来月の羊蹄山はできれば、最後に残った比羅夫側からスキーを担ぎあげ、お鉢を滑ってみたい。

 

 A元さんには今回もお世話になった、インフルエンザ明けの体調不良で、登りで遅れるなど迷惑をかけたか何とか登ることができ、計画を継続することができました。ありがとうございました。

 

PS.今回、結果的にぐるっと羊蹄山山麓を回ることになった。羊蹄山は見る角度によりさまざまな顔を見せてくれる。また、山の雪と麓の春の様子が対照的だった。 

【行程】

5:00札幌発→7:00取り付き(300m)7:25→8:25三俣(560m)8:35→9:25(905m)9:35→10:35(1270m)10:50→11:40(11:55)(1590m)12:00(12:15)→12:45(13:20)羊蹄山真狩側ピーク(1840m)13:22→13:25お鉢底→13:45羊蹄山真狩側ピーク(1840m)14:15→14:55三俣(560m)15:05→15:25(300m)取り付き
※ 途中のコースタイム()書きは、遅れて到着のI江のタイム
※ お鉢は、A元さん+他会メンバー

【フォトギャラリー】

【今回の滑ったルート(神社の沢)】

【GPS 軌跡】

※ 登りデータが一部欠落のため、直線でつながっている。

【羊蹄山のいろんな顔】

※ すべて、5/10に撮影

 

    喜茂別側(南東面)から見た羊蹄山

 

               真狩側 墓地の沢・神社の沢取り付き手前(南南東面)からの羊蹄山

    真狩集落(南面)側から見た羊蹄山

                倶知安(比羅夫登山口手前 北東面)側から見た羊蹄山

   倶知安(北北東面)側から見た羊蹄山

                     京極側(東面)から見た羊蹄山

【比羅夫コース偵察】

北東面のため、滑る時期が難しい。どこが滑れるか地図と見比べ研究中。

比羅夫コース登山口手前(北東面)から。

少し方向を変えて。(北北東面から)

※「北の国から”シロクマのtokidoki通信”」は、2012年7月に北海道に住むこととなったⅠ江が、会の皆さんに忘れられないよう北海道の山やスキー、自然の情報を不定期に発信しすることを目的に、”季節時々(tokidoki)の北海道の情報”を、”ときどき(tokidoki)”、載せていく”予定”のこのブログ上のバャーチャル(仮想)の通信です。 (2012年7月16日創刊)

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コメント: 2
  • #1

    M森 (日曜日, 12 5月 2013 06:26)

    フキノトウ?も現れ、北海道も春の雰囲気ですね。来月の報告も楽しみにしています。

  • #2

    shirokuma (日曜日, 12 5月 2013 09:05)

    やっと、北海道も春らしくなってきました。北海道の道路法面や川の堤防は、雪が解けたところから、フキノトウがいっぱい出ています。
    四月は所要もあり、また、天候も悪かったことから山に入ることができず、満を持しての計画の日高は、インフルエンザのために沈没し、なかなかままなりませんでした。
    そんななか、今回何とか五月の羊蹄山山頂を済ますことができ、良かったです。山頂からの滑走なかなか楽しかったです。
    今シーズンあと何回滑ることができますか・・・・。

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