The day at 乗鞍岳

【日時】   2016年1月16日(土)
【場所】   乗鞍岳
【メンバー】 N谷(L、報告)、T置
【天候】   早朝は風雪、のち日中晴天
【概要】
1月15日(金)
もうここまできたらこだわろうぜ、機会を見つけて何度でも行こう。
T置、N谷は風穴の里へ向け旅立った。
いつも通り23:30着、テント設営後00:00就寝。

 

1月16日(土)
01:30起床、準備後乗鞍高原スキー場へ移動、03:00着。

03:20行動開始-04:50切り通し取り付き斜面


互いに木曜もまともに睡眠時間を確保できておらず、とにかく眠い。ゲレンデが単調でつらい。しかし、こんな時間から雪上車、モービルでガンガン働く職員には敬服。乗っけてくれないかな?と淡い期待をする自分がいた。
とうとう切り通し取り付き到着してしまった。ちょっと早過ぎはしないか?しかも、お月様も見えず、風雪で顔が痛い。木々が揺れている、先週より天候が悪いじゃん。話が違う、当会代表且つ気象予報士のお墨付きをもらって勇んで出陣したのに、超天気悪いじゃん。天気の様子見を兼ねて、牛の様にゆっくり行こぜ。

 

05:00切り通し取り付き発-06:30位ヶ原直下着


ラッセルを回しながらも位ヶ原直下到着。ゆっくり行くと睡魔が襲ってくるのでペースを落とし切れなかったか(T置さんが、歌を歌うといいですよ、と提案があったが、聞こえないふりをするくらいすべてが億劫)・・・3週連続で通い詰めた場所のため、緊張感なく素直に眠い。これでは期待した朝焼けを拝む前に位ヶ原に出てしまうではないか。しかも、風、雪がどんどん強くなる。先週の学習効果を生かすべく、風と雪を凌ぐ穴を切通し横に設営して様子を見ることにしたが、風で体温が奪われ寒すぎ、ビバーク用のホッカイロを背中に貼ってもブルブル。気温-10度、ツェルトをかぶって風を凌ぐ。
しかし寒い、眠い。位ヶ原山荘に駆け込んで暖を取りに行く選択肢が頭をよぎるも、年末年始営業は終わっていた。だべりながら、うつらうつらしながら約2時間経過、寒くて体が震える、足の指の感覚が無くなっていく。おうちに帰りたい。

 

 

08:20行動再開-10:00 2,800m付近


天気予報なんて所詮あてにならねえじゃん、と思いながらまどろんでいると、少しづつ空も明るみ始め、雲越しにお天道様の偉大なるパワーを感じられるようになった。玉置さんから、行くぞ、おい!と鞭が入る。確かにじっとしてうつらうつらしているよりは体を動かしている方がマシ。ここからようやく天候が好転してきた。やはり予報は正しかった。そして予報を素直に信じたT置さんは強かった。

 


位ヶ原からの登高再開、大分天候も好転してきた。カチカチのアイスバーンを避け、氷化したブッシュ帯にクトーを利かせながらガシガシ高度を上げる。体も大分暖まってきた。しかし、傾斜が上がるにつれクトーでの登高は難しくなり、時間もかかり始めたため、2,800m付近からアイゼンに切り替える。

 

 

10:15 2,800m付近-11:45山頂

 

風は大分弱まってきたが、先週登高した斜面ではつむじ風のような雪煙が舞っているのが見える、こちらの斜面も相変わらず風が吹く。しかし先週に比べたら無風も同然。

アイゼンを蹴りこんでも前爪2本しか刺さらない箇所を慎重に通過していると、徐々に足首、脛と雪が深くなる。そして滑走を狙っていた斜面に突入。腿ラッセルを強いられる。手で膝を抱えて一歩一歩前に出す。雪崩が少し心配だったが、クラック等発生せず安定していた。嬉しいが疲れる。そして風がだいぶ穏やかになり、急に暑くなる。山頂はまだか?汗だくだくだぜ。一歩進むごとに山頂が近づいているのは分かっているが、靴擦れが痛くて痛くてしょうがない。

すると、視界に山頂の社が見えてきた。もうすぐ山頂だぜ、一気にモチベーションがMaxに。

 

11:45山頂-13:00滑走開始 

 

山頂小屋に荷物をデポして山頂へ。

おー、ついに来たぜ山頂だ!やっときたぞ。しかも山頂は無風と言っていいくらい風がない。

さすが気象予報士、ばっちりの天気。

山頂で先に到着していた2名パーティの登山者としばし歓談、2名の登頂の記念撮影を買って出る。

登山者が下山した後、少し遅れてT置さんも到着。

T置さんハイテンション!

言葉は要らない、詳しくは、写真で。

 

今回の山行に来れなかったK子に思いを馳せながら、ポーズを取る・撮る。

 

13:00滑走開始-13:55リフトトップ-14:20駐車場

いよいよ滑走、山頂小屋の斜面を雄たけびを腹の底からあげながら滑走。この瞬間がたまらん。

そのまま位ヶ原へ滑り降りる予定だったが、2,800m以下は登高の際アイスバーンだった。そのまま滑ってもつまらん。T置さんの提案で、大雪渓方面の斜面を求めて北へトラバースすることに。

ガリガリ、岩岩の斜面を慎重に移動。

そしたらこれは大当たり、結果的に誰にも滑られていない斜面を2つ制覇、斜面にしっかりと滑走の軌跡を残す事ができました。

振り返って眺めた我らのシュプールに大満足。

 

いやー、雪不足が嘆かれているシーズンではありますが、こちらのスイッチはビンビンに入ってしまいました。

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