伝付峠から荒川岳、赤石岳 

 

 

・メンバー:M森(単独)

・8月11日 曇り、夕方雨

 8:30 転付峠入口発 530m、(下部温泉駅よりバス、800円)

 11:00 八丁峠から沢へ戻る 1160m(丸木橋)

 11:40 保利沢出合

 12:40 沢を離れる 1500m

 14:09 転付峠    1990m

 15:14 二軒小屋  1490m 

・8月12日 晴れ後、午後雨、夜曇り

 6:30  二軒小屋発

 12:04 千枚小屋着

・8月13日 晴れ後曇り、夕方雨

 3:50  千枚小屋発

 5:49  荒川岳 3141m

 10:47 赤石岳 3120m

・8月14日 晴れ、下部はガスの中

 5:30  赤石岳発

 10:00 椹島  1120m

 

 塩見岳以南の3000m峰には登るのは初めて。変わった名前で、以前から気になっていた伝付峠からの入山とした。

8/11(金)

 無人の下部温泉駅から峠入口まで、早川町乗り合いバスで50分、お客さんは2~3人、峠入口では私一人だった。

 峠入口はトンネルに挟まれ、リニア新幹線の工事車両が出入りしている。数台駐車出来そうなスペースがあり、二台駐車していた。3日ほど前に本州を通過した台風5号の影響か?沢の水量はやや多く感じる。一帯は、糸魚川-静岡構造線が露頭しているという場所。田代発電所までの林道は土砂崩れで復旧作業中の個所もあった。その奥に、立派な建物の発電所があるのは不思議な感じ。この林道を相当な重量があるはずの発電機など運び上げたのだろうか。

 リニア新幹線工事現場の近くで、下山してくる方に出会い、道の状況を伺う、「渡渉する個所があったけれど、大丈夫ですよ。」とのことで一安心。最初に出てくる堰堤は左側に道がある。八丁峠の登りは急で、黄色い被覆のワイヤーが張られ、手には優しいが滑り易い。スリップしたら大事になりかねない。ここを下るのはいやだな・・・ 、峠を下った先に丸木橋がかかっていた。2017年版の昭文社の地図のコースガイドに橋の写真が載っていたが、今回は、傾いていて、普通に歩いては渡れそうにない。ここはまだ水量が多いので、橋を渡れないと、濡れずに済ますのは難しそう。  

 この先、保利沢出合付近まで、桟道が続くが、傾いているものが多い。良く観察してから渡る。保利沢出合過ぎたあたりから、立ち木にピンクのテープが巻かれている個所があり(森林管理用?)、コース表示と紛らわしい個所がある。まとめて何本もの木に巻いてあるので、コース表示にしてはおかしいのだが、一度間違えて、沢から離れてしまった。昔からの表示は岩に青ペンキのようだ。

 ヨモギ沢出合で登山道入り口を探すのが分かりにくいとの情報があったが、出合を確認する間もなく、岩の上に置かれた赤テープを巻いた石の目印に従い、右岸に渡るとすぐ上に明瞭な登山道と、伝付峠⇒への表示板があった。峠への登りは緩やかで、沢の中の緊張感から解放されて、のんびり行ける。峠までの間に、先行する二組、5人に出会う。

 二軒小屋はドコモ圏外だったので、ロッジで電話をお借りして(有料)留守本部に途中経過を連絡する。雨が降りそうだったのでツエルトはやめて、登山小屋(4000¥)へ、大きな木造平屋で、昔の小学校校舎を思わせ、水道もあり、道を挟んで水洗トイレがある。数十人は泊れそうだが、客は私一人だけだった。

 

8/12(土)

 朝起きると青空が見える。千枚小屋への分岐までは、通る人が少ないのか、登山道は落ち葉に覆われ、歩きやすい美しい道。時間はまだ早かったが、午後からの天気が不安定そうだったので、千枚小屋へ、ツエルト泊り。14時頃から雨が降り出す、整地されたテントサイトは、かえって水が溜まりやすく、ツエルトは床上浸水。雨が止むのを待ち、ひたすらタオルで水を吸い取る。テント場はラジオ、メールはOK、ネットは繋がらなかった。

8/13(日)

 雲が多いが、稜線付近は見通しが利いたが、8時頃、中岳を過ぎるころにはガスに覆われてきた。赤岳には11時には着いた、山頂で夜明けを迎えたかったので、時間は早いが、避難小屋泊りとする。寝具持参者は専用のスペースがあり、通路に出入りしやすく、スペースも布団エリアより多少広めに感じた。山頂では気象庁HPの天気図が見られた、小屋ではメール、ラジオ受信OK。

8/14(月)

 山頂で夜明けの眺めをゆっくり楽しみ、椹島まで4時間半で下山。500¥のシャワーでさっぱりしてから、食堂へ、草地に面したテラスで飲む生ビールは実に美味しかった。バスまで時間があったので、白幡史郎氏の写真館へ、大きく、ゴージャスなログ作り。椹島はドコモ圏外、畑薙ダムに公衆電話があったが、カード専用。留守本部へは井川に向かう途中のバス車内から。

 

峠の表記について

山中の標識でも伝付峠、転付峠が混在しています。ここでは、国土地理院地図、早川町営バスで採用されている、伝付の表記としています

 

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