花山歩道から永田岳、宮之浦岳へ

 屋久島の中でも最も原生に近い森の姿を見ることが出来る、とされる花山歩道から

永田岳、宮之浦岳に登った。

【日程】2018年8月9日(木)~11日(土)

【山域】屋久島、永田岳、宮之浦岳

【メンバー】M森

【行動概要】

8/9(水)晴れ

6:00 青少年旅行村タクシー発、途中、大川(おおこ)の滝に寄る

6:40 花山歩道登山口発 520m

8:15 カスミ谷展望台

10:05 花山広場

11:30 ハリギリの巨木

13:45 鹿之沢(しかのさわ)小屋 1560m

 

 前夜は屋久島青少年旅行村のバンガロー泊り。予約したタクシーに6時に乗車。花山歩道入口まで入れる運転手はこの会社でも一人しかいないとのことで、二か月以上前に予約した。

 予約時は、道の状態が悪いので、ジャンボタクシーになると聞いていたが、来たのは普通のクラウン。林道周辺が伐採作業中でトラックが通るので、路面状態が良いのだそうだ。途中大川(おおこ)の滝に寄ってもらう。

 花山歩道下部はヒルが多いようなので、スパッツや靴にはヒル除け剤をたっぷり吹き付けて、ストッキングまで履いてきたのだが、運転手さんによると、「歩道の状態は悪くない、ヒルは少ないよ」とのこと。実際、今回の山行中、ヒルを見ることは無かった。

 花山歩道は踏み後は全体にはっきりしている。ただ、下部は下生えが少ないので、どこでも歩けそうで、頻繁に赤色テープの確認は必要だった。時々見失って、少し戻ってよく探すと次のテープが見つかる。テープはさほど古くなく鮮明だった。

 3時間強で花山広場へ、巨木に囲まれ、少し北へ下ると美しい流れがある。オニヤンマが産卵していた。ハリギリの巨木までが意外とあり、「通り過ぎたのかな?」と思ったが、そんなことはなかった。それは一見して判る、見過ごしようのない大木だった。杉の巨木が高さと太さであれば、こちらは枝の分岐と広がり。低い位置から広大に広がっていく。

 大石展望台は標識の位置より先にある様だったが、スッパリ切れ落ちた露岩で、恐ろしげな場所。この付近から宮之浦岳山頂付近が見える。

 鹿之沢小屋へは急な下りとなり、小さな沢を渡るとすぐ小屋の脇に出る。小屋は樹林に囲まれ展望は利かないが、前は広場で板が敷いてあり、明るい雰囲気。泊ったのは私一人。トイレは50mほど離れているのだが、このトイレいわゆる「ポッチャントイレ」で「おつり」がある、雨水が入っているのだろうか。これには参った。

 夜は月が無く、天の川の眺めを楽しむ。

8/10(金)

3:30 鹿之沢小屋発

4:50 永田岳山頂着 1886m

5:45 発

6:23 鞍部

11:30 焼野三叉路

12:00 宮之浦岳 1936m

14:20 新高塚小屋

 永田岳で日の出を迎えるため2時起床、三時半発。四時過ぎにローソク岩の展望台まで上がると、永田集落の明かりが見える。山頂付近は巨岩帯で、ちょっとルートが判りにくい。山頂は花崗岩の巨岩で高度感、眺めが素晴らしい。雲が無かったので、朝焼けはあまりなく、淡々とした日の出だった。山頂からの下りも、最初ちょっと分りにくい。下に登山道が見えているのだが、ガスっていると迷う恐れもありそうだ。

 山頂下にビバークしたという登山者がいて、警察に連絡、ヘリコプターで救助される。焼野三叉路手前の鞍部に小沢があるが、水量は少なかった。ぎりぎり水が汲める

程度。三叉路から宮之浦岳は遠く見えるが、コースタイム通りの30分ほどだった。山頂には女性二人、ガスに囲まれ展望は無かった。高塚小屋に向けて下山、雷が来そうな感じがしたので、足早に下る。高塚小屋でカミさんと合流予定だったが、新高塚小屋入口で出会う。下の小屋はトイレがあまりきれいでなく、上がってきたと。

 新高塚小屋は屋根付きデッキもあり、土間も広く快適であった。ここのトイレは「おつり」などなかった。

8/11(土)

5:53 新高塚小屋発

7:30 縄文杉

10:10 森林鉄道軌道

12:01 白谷雲水峡への分岐

13:10 辻峠

14:57 バス停

 朝から断続的に小雨。天気雨、スコールといった感じ。縄文杉へは木の階段が多く、結構高くて踏み外したら危なそうなところも。縄文杉は朝日を浴びて木肌が明るく美しかった。ここからウイルソン株にかけて、登ってくる団体が多かったが、渋滞になるほどでは無かった。ガイドは傘(折り畳みでなく、長い傘)を持っている人が多い。森林鉄道軌道は橋の個所が枕木の間が空いているので要注意。片足落ちて、足首をひねりかけた。辻峠への登りはガスの中、視界がないので太鼓岩(展望台)はパス。峠から白谷雲水峡は苔の美しい森。15時過ぎのバスに乗りたかったので、ゆっくり出来なかった。

天気図:気象庁HPより

朝はカスミのかかった空も、登る頃より青空が広がってきた。夜は快晴、天の川が良く見えた。

 台風13号が関東地方に近づいた。千葉で9時、西北西の風6.5m/sと意外と弱かった。

朝は快晴、永田岳では水平線から登る日の出が見られた。(5:40頃)、昼過ぎから稜線はガスに覆われ、宮之浦岳(12時)山頂では周囲の展望なし。

夜から朝にかけて雨。日中は断続的に降ったが、午前中は晴れ間も。午後、白谷雲水峡に下る頃には雲が広がったが、下山した宮之浦は蒸し暑かった。

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