キリマンジャロ、マチャメルート登山

期間:915日~ 925日  文:T本 9/15  

成田発2125エチオピア航空でソウルを経由してア ディスアベバへ。

参加者は12名。男性8名、女性4名、年齢は21歳学生 から74歳、出身地は九州から東京までと幅広い。

 

9/16(晴れ)  

航空機を乗り換えてキリマンジャロ空港1250着。 専用車でモシのホテルへ1500着。

 

9/17(晴れ)

ホテル800 ーマチャメゲート登山口(1,800m9 00//1030 ーマチャメキャンプ(3,010m1600  

ゲートでガイド、ポーターと合流。荷物(8kg まで) をポーターに預け、水と雨具、防寒具のみのザックを背負ってよく整備された樹林帯を歩く。 赤道直下で暑いと思っていたが、登山口の標高が1,800m と高く、乾燥しているので思っていたより涼しい。 キャンプ地に着くと既にテントが張られ、食事用テントにはお茶の用意がされていた。キリマンジャロは世界 中から登山者がやってくる人気の山だ、キャンプ地には既に100張りものテントが張られていた。 私達のテントはドーム型の4人用。私はホテル、テントとも一人部屋(通常2名)をお願いしていたので4人用テ ントに1人と至極快適だ。食事はスープから始まり鶏の唐揚げ、サラダ、野菜の煮物、ご飯、フルーツと日本人 好みの味付けでどれも美味しい。 ただ、アルコール抜きの為かなかなか寝付かれなかった。

 

 9/18(晴れ)

マチャメキャンプ800 ーシラキャンプ(3,845m13:40  

6時のモーニングコールと共にコーヒーまたは紅茶、それと洗顔用のお湯の入った洗面器が配られる。 また、健康手帳が配られ、朝夕にパルスオキシメーターで血中酸素飽和度を計り健康状態を手帳に記する。 7時に朝食。味噌汁、お粥、パン、チャパティ、ソーセージ、卵焼き、フルーツと豪勢だが登山中毎日同じメニュー だった。今日は、最初から急登の岩尾根を登る。富士山を思わせる美しい姿のメルー山4,566m と目的地キボ峰 が見える。キャンプ地到着後、高度馴化の為さらに1時間ほど登りに行く。キャンプ地に戻ると現地スタッフ全 員の紹介と歓迎の歌と踊りが披露された。さすがにアフリカ、リズム感が素晴らしい。明るく陽気な彼らの歌 とダンスに大いに盛り上る。 ツアー参加者12名に対して添乗員1名、ガイド6名、コック2名、キッチンボーイ2名、ポーター 34名、合計57 名の大名行列山行だ。とは言っても、我々と同行するのはガイドのみ、他のポーター達は私達が出発した後、 テント類を撤収して我々の倍のスピードで歩き、次のキャンプ地に我々が着く前にテントを設営する。その為、 私達の歩いている横を頭に大荷物を載せたポーターが次々と追い抜いていく。

 

9/19(晴れ)

シラキャンプ800 ーバランコキャンプ(3,960m1630  

今日はロングコース。森林限界を超え、なだらかな火山原をキボ峰を望みながら進む。 途中、ジャイアントセルシオの群生地があり楽しませてくれる。高度順応の為、4,600m のラバタワー(ラバは 溶岩の意)を登り、一気に700m 下るとバランコキャンプ場だ。このころから体調の良し悪しが出てくる。60 歳半ばの女性が体調不良を訴え遅れ始める。バランコキャンプ場は迫力のある岩壁バランコウォールが正面の迫 ウフルピーク5,895m    り、眺めも良くキャンプ地として良いところだ。

 

9/20(晴れ)

バランコキャンプ8:00 ーカランガキャンプ(4,035m1300  

昨日、体調不良を訴えていた60歳半ばの女性はここからヘリで下山することになった。 各キャンプ場にはヘリポートがあり救護体制は万全なものになっている。 さて、朝から陽の当たらないバランコウォールを登る。手を使うところが所々あるが危険なところは無い。 今日は午後から休息日、登頂に備えて体を休める。

 

 9/21(晴れ)

カランガキャンプ8:30 ーバラフキャンプ(4,640m)13:00  

今朝は30分ほど遅めの出発。アタックキャンプのバラフキャンプへキボ峰を正面に見ながら砂礫の道を進む。 今日は、1130ランチ、1500夕食、就寝、2200起床朝食、2300出発 前にカナダで寿司職人をしていたという添乗員(29歳)が15時の夕食に手巻き寿司を握ってくれた。 具はシャケに焼き鯖、ツナマヨだったが美味しかった。

 

 9/22(晴れのち霰)

バラフキャンプ9/212300 ーウフルピーク(5,850m730 ーバラフキャンプ1100//1400ミレミア ムキャンプ(3,820m1630  

前日15時の夕食後の就寝はさすがに眠れなかった。22時の朝食時に行動食を渡されたがビスケットにオレ ンジジュースだったのでとても喉に入らないと思いノーサンキューと断った。23時、満点の星空の中、ガイ ドを先頭に歩き出す。 ここ数日は午前中は風もなく穏やかな天候が続いているが午後からは雲が上がり小雨が降ることもあった。 2時間も歩くと下にはヘッドライトの列が繋がっていた。足が長く歩幅の大きい欧米人は24時ごろ出発のよう だ。真夜中の高所はさすがに寒い。ガイドに気温を聞くとマイナス10度くらいだと言う。日の出が待ち遠しい。 口を窄め強く息を吐くことに集中して一歩一歩確実に歩を進める。急激な動きは禁物だ。ステラポイント手前 で陽が上り一気にテンションが上がった。アフリカタンザニアに上がった御来光は真紅に染まり美しかった。 陽が差すと視界もひらけ寒さも和らいだ。自分が高所にいることを忘れ早足でウフルピークを目指して歩いた。 ウフルピーク730着。山頂付近は砂礫帯。そこに、今にも溶け消えそうな氷河が寂しく点在している。あと 何年持つのだろう? 山頂に長居は無用、写真を撮り終わるとすぐに下山を始めた。途中で断念して下山した人、2名。ウフルピー ク登頂者は参加者12名中9名だった。 下りは早い、富士山の砂走りのような道を一気に下り、テント場へ11時に到着した。丁度出発から12時間であっ た。さすがに疲れた。到着するとポーターが椅子を差し出しグレープジュースをくれた。美味しかった。登頂 中はゼリー飲料1本とテルモスに入ったコーヒーしか口に入れてなかった。ここで2時間の休養を取り14時か 2時間半をかけミレミアムキャンンプまで下りる。4,640m の高所では疲れが取れないためだ。 テントに入り休もうとするとポーターがズボンのほこりを払い靴紐をほどき靴を脱がせてくれた。実にありが たかった。 一休みしようと横になった途端にパラパラと霰が降りだした。時に激しく降り、1時間ほどで辺りは真っ白に なった。

 

9/23(晴れのち曇り)

ミレミアムキャンプ700 ームェカゲート(1.641m1230 ーモシホテル1600  

今日は一気に2,200m を下り、ムェカゲートへ下りる。 昨日の霰でキリマンジャロの上部が少し白くなって見えた。 ゲートではレセプションが執り行われ、ビールやジュースで乾杯。登頂証明書の発行や現地スタッフとのお別 の歌やダンスが催された。

ガイドやポーターはこの後1日休み、次のツアーの為の装備の点検や食料の買い出しをして3日後には出発す るという。キリマンジャロ登山適期は合計8 ヶ月。この間、これを繰り返すという。

 

 9/24(曇り)   

メルー山の麓、アルーシャ国立公園でサファリを楽しみ、その後、キリマンジャロ空港より長い帰路に着い た。

 

9/25

成田国際空港2025

高山病について ダイアモックスは持って行かなかった。 富士山を今夏3回登り、私は高所に強いのではという確証のない自信があった。 参加者の半数くらいがダイアモックスを持ってきていたが、小用が増えるなど大変だったようだ。 それでな くても食事時には大量の水分を摂るように言われるので、私も夜中に2 3度起きなければならなかった。 登頂時、ほとんどの方が高山病の初期的症状があったと言っていた。頭痛、眩暈、吐き気、指先の痺れなど。 私は全く高山病の症状は出なかった。富士山トレーニングが功を奏したのかはわからないが。 高度順化のしやすいマチャメルートの登頂率は8 9割、マラングルートの7 8割より高い。 ツアーは西遊旅行社の「マチャメルートから登るキリマンジャロ」に参加した。 費用は585,000円。それに査証取得代、海外旅行保険、燃料チャージ差額、一人部屋追加料金、消費税などを 含めて支払いは650,000円ほどであった。

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