2025年

3月

16日

2025/3/8,9 根知駒ヶ岳(南西壁基部まで)

山域:西頸城海谷山塊 根知駒ヶ岳

期日:38(),9(※曇り

メンバー:M(L),Y,I()

行程:・3/8:大神堂入口0920発~0940

 除雪終了地点~1120登山口(標高600m)

 ~1300標高870m※ピットチェック

 14001410 BP(標高840m)

 ※イグルー製作

・3/9:BP 0730発~0840雪庇(標高980m)

 ~0930西壁基部(標高1,110m)1030  BP1150着 大神堂入口

 

『姫川沿いのR148を東に折れた根知谷右岸に鎮座する根知駒ヶ岳。毎年新緑の時季に行われる山開きは多くの登山者で賑わう、地元糸魚川市民からも親しまれている海谷の名峰。頂上部西側には岩壁を擁し、冬季には大氷柱を懸ける強面の山容からも、山スキーとは無縁の存在のように思われるが、白山書房「山スキールート図集」にも掲載されている由緒正しきクラシックルート(の模様?)。

20年程前の同地在勤時に同ガイドを見て一度訪れましたが、雪深く上部に到るルートも不明瞭で門前払い状態でした。今回”頸城通”のM森さんから計画を伺い、当時の謎解きも兼ねて参加させていただきました。今回も山頂には届かず、西壁と南西壁とに囲まれた上部へと繋がる隘路となる逆三角形の急斜面の全貌は明かされませんでしたが、滑走のみならず、ツボ足ラッセルやイグルー製作に加えて雪庇の乗っ越しなど、剪定ノコやショベル等装備品もフル稼働のツアーとなりました。

以下に概要を報告させていただきます。』

天気予報では、直前にかなりの降雪も報じられていたが、入山地点の路上には薄く雪が積もっている程度で、ひょっとして核心部の急斜面が通過できるかもと仄かな期待が頭をよぎる。根知川を渡り、冬の原風景的な大神堂集落を過ぎると、程なく除雪終了地点。スキーを履いて林道敷~夏道に沿って進む。徐々に大岩壁が迫り、件の隘路も視認できるようになるが、正面の角度のない所から見る限り、かなり傾斜が強そうな印象。

752mピークより尾根状となるが、やや進むと雪稜風となり傾斜も増してきたためスキーを外す。ツボ足で暫く登るが、緩んだ雪に脚が埋まり登高を断念。もう一つのテーマであるイグルー製作に向け、シールを外して一段下がった小平地に滑り込む。A部(M)さんから事前に送っていただいた動画の内容にそって、φ1.5mの円を描き外縁に底面より切り出したブロックを並べる。ノコを垂直に入れると側面同士が干渉して上手く引き出せないので、テーパーを付けることがポイントとのことだが、これがなかなか難しい。内側へのせり出し方も同様で、かなりギャンブルしないと煙突状態からなかなか脱却できず、何時までも天井が塞がらない。製作に要した時間は、山での実用レベルといわれる40分を大きく上り、2時間かけて漸く完成。

※難しかった点,思ったようにならなかった点

・屋根葺き(薄く大きな雪片の切り出し)

・出入り口の掘り出し

・雪面以下の拡張(出入り口の設置もあり三人で寝るにはやや狭かった)

この辺りは、今後の経験値蓄積で、改善に期待。一方、良さを実感できた点も多々あり、調理時の水作用の雪が取り放題で、大変便利。(そのためか水を作り過ぎてしまい反省・・・)

夕餉は、野菜たっぷり肉団子鍋、八宝菜、ご飯。イグルー作りで消費したカロリーをチャージし、前夜の睡眠負債を解消すべく早めに就寝。底面を余り拡張できなかったため、内壁との接触や、内側の不陸修正にまで手が回らなかったことによる水滴落下等でやや濡れたものの、快適な一夜を過ごすことができた。

翌朝は、前夜と同じ具材による雑炊。早い時間帯は、雪も多少は締まり登り易いかもとの観測の下、上部へと足を伸ばす。一段シールで上がり、ツボに切り替える。前日ほど潜らず、途中雪庇の切り崩し演習も交えて、2時間程度で南西壁基部に到達。

視界も悪くここより下山とする。スキーデポ地点に戻り滑走に移るが、上部は薄皮モナカ状で、谷回り時は微妙に引っ掛かる難雪。それも高度を下げるに従い解消され、快適にターンが刻めるようになった。次第に重めの雪となるが林道敷も割と傾斜があり、思いの外スキーも良く滑り入山地点に戻ることができた。

20年振りの謎の解明には到りませんでしたが、海谷の山懐に抱かれて、なかなか味わい深い山行となりました。イグルー作りは、より短時間・省エネで快適空間を創り出せるよう、稽古を積んでいく必要性を感じました。』

2025年

2月

16日

2025/2/11 小根子岳

山域:小根子岳

期日:211(※雪

メンバー:Y(L),M,I()

行程:ゴルフ場手前0810発~0930避難小屋~1050小根子岳11101210 ゴルフ場手前

 

『建国記念日の飛び石連休最終日は、暫く続いた強い冬型の気圧配置もやや緩むことも報じられていたことから、北西面のパウダーが期待できる小根子岳をめざすこととしました。

昨日の入山地点に比べると標高も高く、気温も低く感じられ、小雪の降り積もる中、爪先がピリピリする感覚とともにスタートします。』

コテージの建ち並ぶ中を東進し、ゴルフ場を横切りスキー場からの登下降路に合流する。左側の樹林が風を遮ってくれるが、高度を上げるにつれて北西風か強まる。視界も利かず、目の前の斜面の傾斜も判然とせず、足で探りながらの登高が続く。

略真東に進み小根子岳の山頂に到る。シールを外して滑走準備に入るが、吹きさらし山頂に長居は無用で、当初の目論見の北西面は次回に持ち越し、指導標に沿って往路を滑走する。雪質は良いが視界が得られず、暫くは我慢の滑りを強いられる。

 避難小屋付近からは少し見通しも利くようになり、プチパウダーを堪能する。駐車スペースに滑り込むと、西側には青空も望まれた。

『メインディッシュの北西面滑走が果たせなかった分、早めに帰路ついたためか途中渋滞もなく帰京できましたが、乗車したJRの路線で、強風による倒木の影響で一部区間の運転が見合わせとなるなど、関東地方も風の強い一日だったようでした。』

2024年

11月

28日

2024/11/23,24 岩登り講習会(その七)【兜山の巻】

山域:甲斐国 兜岩

日程:1123()24()

 ※天候 両日とも快晴

メンバー:TTN野、O西S

 O西VI出、I() 

 ※23: A井、Y本 24: TJ

 内容:・23 別田ドーム

  5.8(2本) 5.9(2本) 10a(1本)

  10b(1本) 10d(1本)

24日 大手門2階 5.8(1本)

  5.9 (1本) 10a(2本) 

  Nightmare(スラブから威圧的

  なハング越え※トポの解説)

10c(1本) 選択の自由 10c(1本)

5月中旬より全7回に亘り、略月一のペースで開催された岩登り講習会も、いよいよ今回が最終章。師走を間近に控えた11月下旬の連休、甲府盆地を見下ろす兜岩にて、穏やかな小春日和の下、晩秋の木漏れ日を浴びながら、じっくりと稽古に励むことができました。

以下、二日間の概要をご報告致します。』

舞台となった兜岩。南向きでこれからの季節も暖かく首都圏からのアクセスの良さも相俟って、兜山登山口駐車場は満車状態。ややスタートが遅れたこともあって、岩場も相当な混雑が予想されたため、T内さんの判断で比較的クライマーの少ない“別田”エリアの門を叩く。アプローチも至便で、岩場もコンパクトながら横に開けた構成で、左右が比較的登り易そうな印象。

トップロープを掛けていただくが、出だしの一段上がる箇所が難しいルートが多く、苦戦を強いられる。午後には岩場全体が貸し切りとなり、夫々納得いくまで稽古を積むことができた。特別参加のパピーのIトちゃんは、ロープの上で午睡を貪るなど終始リラックスモード。一転下山時には、茨で?一張羅のユニフォームに穴を開けるなどのおてんば振りも発揮。

日帰り温泉で筋肉をほぐした後、T内さんのお宅のご厄介になる。夕食では大鍋のおでんに舌鼓。味の沁みた大根など秋冬の味覚を堪能させていただいた。美味しい料理の品々とともに今宵の酒肴は、クライミングの反省会と併せて、今後の残された人生を如何に生きるべきかという深~い内容。限りある時間、悔いなく有効に使えればとの思いを強くした。

翌朝も心尽くしの朝食をいただき、昨日に続いて兜岩に出陣。車を駐めさせていただいた駐車場から眼下の釜無川を隔てて聳え立つ、仄かに雪化粧した甲斐駒~鳳凰三山の大パノラマに眼が釘付けとなる。

今日は、大手門2階エリアに足を踏み入れる。昨日同様、この時期としては冷え込みも弱く、落葉した樹々の間から差し込む陽光で岩も温められ、快適なクライミングを楽しむことができた。とは言いつつも登れるようになった訳ではなく、昨晩の反省会のポイントだった“足の置き方”についてはやはり難しく、テンション掛けまくり状態からの脱却は遠い道程。夫々の課題を確認して、本日の講習を終了した。

T内さんご夫妻、N野さんには、約半年に亘り会員のクライミング技術底上げにご尽力いただき、有難うございました。いつの日か小さなスタンスにも立ち込むことができるようになることを夢見て、足裏感覚を養っていきたいと思います。今後ともご指導の程、宜しくお願い致します。』

2024年

11月

13日

2024/11/3,4 岩登り講習会(その六)【小川山の巻】

山域:奥秩父 廻り目平周辺の岩場

日程:113()4() ※天候

 両日とも快晴

メンバー:TTTJAMH間、

 Y本、I出、A井、I()

 ※11/4:N

内容:・11/3:@姉岩(卒業試験 5.10b,

 センター試験 5.8,た・タンカ 5.10a,   牛脂ライス 5.10b)

 ・11/4:@小指岩(五月の雪 5.10c)

  @ソラマメスラブ(生木が倒れたよ 5.9,

  三色すみれ 5.10a,スラブの逆襲5.11b,

  甘食 5.10b)

 

11月上旬の文化の日を挟んだ三連休、“小川山秋の陣”が催されました。クライミングの聖地での陣立ても三度目となり、今回が年内最後となりました。馳せ参じた面々にも、夫々が抱えるお題の年内正答に向け、並々ならぬ意欲が感じられました。 

以下、二日間の概要をご報告致します。』

三連休の初日は、各地でまとまった降雨も報じられていたため、岩の状態等も考慮して、初日の集合は10時とやや遅めの陣触れとなった。途中、千曲川に沿った谷間を囲む山々も鮮やかな紅葉に彩られ、秋の深まりが感じられた。

高級ブルーシートによる屋根掛けが施されたテントサイトは、テーブルやチェアに加えて、焚火台やBBQコンロなども設えられ、若干事件現場風の趣を漂わせながらも、快適な豪華キャンプ仕様。設営を終えて、課題の地となる姉岩へと向かう。途中の西股沢は昨日までの降雨による増水のため裸足で渡るが、かなりの冷たさ。

懸案の検定会場は人気が高く大盛況なため、少し登った岩場で稽古に励む。中央寄りのルートはなかなかに難しく、交代で少しずつロープを伸ばしていく戦法(極地法?)での高度獲得を目論むが、どうやっても3ピン目に届かずT内さんにトップロープを掛けていただいた。“卒業試験”はやはり難しく、裏口含めてなかなか攻略法が見いだせない状況。

陽が落ちると気温も下がり、夜は一段と冷え込んだ。お酒とH間さんの具沢山鶏鍋で身体の中から温まり、焚火を囲む。ブルーシートで側面を覆った半小屋掛けモードも保温性は抜群で、パピーのIトちゃんも焚火にご満悦の様子。

翌朝は、Oジュンさんの温かい粕汁を美味しくいただく。朝方合流したN野さんを交えた9+ワンで、Y本さん肝煎りの“小川山レイバック”に向う。こちらも人気ルートのようで暫し順番を待つが、まだまだ時間を要しそうなので“ソラマメスラブ”に国替えを行う。横に拡がる岩場で、4本ロープを張っていただくが、手掛かり、足掛かりともに細かく苦戦を強いられた。

稽古を切り上げテン場に戻り、良く乾いたテントを撤収して帰路についた。

『気持ちの良い秋晴れの下、二日間じっくりと稽古を積むことができました。T内さんはじめ皆様、今回もご指導有難うございました。』

2024年

11月

07日

芋煮と懇親キャンプと庚申山

【日程】2024 10/26(土)、10/27(日)
【山域】足尾 庚申山と備前楯山

【メンバー】A部幹、I松、S﨑、T本、H野、F谷章、F谷雅、Y氏、I出
 秋の恒例 芋煮と懇親キャンプを足尾銀山平キャンプ場で行いました。なかなか足が向かない山域なので、土曜日は庚申山の登山も付けました。
 こちらは有志5人で、空が明るくなる6:00に銀山平の登山口を出発。林道を1時間半ほど歩くと一の鳥居に着きます。ここからは緩やかな登りが庚申山荘まで続きます。昔は「庚申講」が盛んに行われていたというこの道には、江戸時代に置かれた道標が残っています。
 庚申山荘で休憩の後、庚申山へ。岩の間を縫ってハシゴ、鎖がありました。
 

 急登を抜けると緩やかな尾根歩きになり、庚申山の頂上に着きました。松木沢や皇海山の方は少し紅葉が進んで秋の気配。その後、往路をたどって登山口に戻りました。

 銀山平キャンプ場では、後発隊に合流して芋煮とキャンプ。Tシェフが腕を振るった芋煮。美味しかった~。

 翌朝、舟石峠に車を停め備前楯山へハイキング。落ち葉を踏みしめて登った頂上からは、足尾の山々と日光連山、皇海山など見渡すことが出来ました。天気に恵まれ、秋の楽しい懇親山行でした。